群龍奪寶

群龍奪寶～Three Against the World～

領銜主演　劉德華　徐少強　テディ・ロビン

粗筋：
　舞台は今世紀の前半。古来から伝わる『黄金のコーラン』を狙う盗賊二人。一人は父祖の代から黄金のコーランを狙い続けていた女性の為に動く義に厚い男、博打と銃の腕に長けた『快鎗馬雲龍（徐少強）』。もう一人は手に入らない物だから偸まずには居れない『古狐のチョウ（テディ・ロビン）』。そしてこの二人からコーランを守る為に呼ばれた男、『猟犬のチャーリー（劉德華）』の三人がコーランを巡ってあの手この手の権謀術策を繰り広げると言う物。チョウの策謀が二人よりも常に高い所にあり、彼の手にコーランは落ちると思われたが、話は意外な方向に…

　作品の感想は一言で云うとテディ・ロビンのルパン三世。この話の徐少強は一人の女の為に宝を奪おうとする江湖の好漢（親指を立てて突き出す）・快鎗馬雲龍を演じている。三人の男達の中で最も行動力に溢れるが知力では他の二人に劣るという設定である。初登場時に彼は列車の中でポーカー賭博を行っており、葉巻をくゆらせながらにやりと笑う辺り、彼らしさが出ていてカッコイイ。又、『イカサマだ！』と負けて激情に刈られた相手が銃を抜いた時に、自分は既に狙いを定めた状態である、と快鎗（鎗とは中国語で銃の意味。だから早いと云う意味の「快」と合わせると『早撃ち』になる）振りをアピールする。しかし…他の二人はそれぞれ知略と言うにやぶさかではない作戦を取るが、彼の取った作戦はどうも力技に頼る傾向がある。その１はパートナーの女性を妊婦に擬装し、コーランの展示されている博物館に観客として紛れこませ、コーランの前で陣痛が起こった振りをさせて、自分は医者に成りすまし出産の手伝いをするためと偽り、出産の為周りに遮蔽物を置かせてその中で堂々と盗むというもの。因みにコーランはガラスケースに陳列されており、それを貫く為のドリルは彼女の膨らんだ腹の中身というもの。警備員はこの芝居に情けなくも引っ掛かるが、盗人商売敵のチョウの娘（林憶蓮）に見破られ、本物の医者を呼ばれて敢え無く失敗。慌てて撤収する彼らは警備員に向って仏頂面で『出産にはまだ時間が掛かる』と言い捨てて立ち去った。その２は如何にも徐少強の好きそうな力技。閉館後の博物館の窓を破って侵入、強奪するというもの。流石にこの手の荒仕事は彼のお得意らしくまんまと奪取に成功。しかしそれはチャーリーが予め摩り替えておいた偽物だった。…何だか徐少強のやるキャラクターってこんなのばっか。そこがいいんだけれどね。今回徐少強はアンディ、テディを相手にアクションを披露。へんてこな足技を駆使してアンディから巻物を奪取する所は笑いを誘うものがあった。また、作品のクライマックス、三人が一堂に会して戦い合うシーンで実は滅茶苦茶に強いチョウに、『年寄相手には心苦しいのだが』等と言って逆にシバキ倒され、後ろに吹っ飛ばされてチャーリーに『早いだけで力はないがな』と強がる辺り、妙に可愛らしく思えた。
　今回の髪型、ファッションは割りとまとも。髪型は『養鬼』と同じでファッションは灰色のジャケットにネクタイなし、というヤクザちょっと入ってます系。医者への変装時にビリチョウ紛いの口髭を装着していたがやはり似合わなかった。

その他見所：
　風呂に入った劉德華を襲う刺客の一人が無名時代の成奎安。だが一番の見所は泥酔したヒロインの關之琳がナイトドレス（ウェディングドレスと言ってたが）姿で水を被った時に垣間見る○○であろう。

情報･資料提供：朝光明星さん。多謝！

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