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マネージャーの仕事

部下を育てる。

育てるとは?

指示型人間でなく、成果志向型人間を作ることである。

企業は、費用の多く(50−70%)を従業員の人件費に当てている。

しかし、従業員の教育には、費用の人件費の1%?も使っていない。

差別化には、商品により差別化と、ビジネスモデルの差別化がある。

商品の差別化は、商品開発により生まれるが、

ビジネモデルの差別化は、人材開発から生まれる。

ビジネスモデルは、企業風土・文化の上に成り立っており、人が中心になっている。
 

目標の重要性

仕事がうまく行っているかと聞かれて、「はい」と答えられますか?

何を基準にうまく行っていると答えるのですか?

なぜ、ボウリングでは、エキサイトするのだろうか?

なぜ、今度はうまくやろうとがんばるのだろうか?

もし、ボーリングのピンがみえないなら、エキサイトしないであろう。

仕事でも、目標は見えなければならない。そして、結果がわからなければならない。

成績について、フィードバックが得られることである。

そして、このフィードバックは、公正でなければならない。

もし、9本倒れたのに8本と表示されれば、エキサイトしないであろう。

不公平なフィードバックは、意欲を無くさせる。

 

人を育てるとは?

ケーススタディーA

水族館に、高いロープを飛び越えるシャチがいる。

はじめは、海にいたシャチです。何もできないシャチです。

今、プールにいるシャチを、あなたならどうして調教しますか?

 

回答1

プールの水面上にロープを張り、シャチがロープの下をくぐったときに、罰として電気ショックを与え、ロープの上を越えるまで訓練する。

 

回答2

最初は、プールの底にロープを引き、超えると餌がもらえる。

徐々にロープを高くする。ロープの下をくぐったら餌はもらえない。

 

回答1でシャチは、水面上のロープを飛ぶようになるでしょうか?

最初から、水面にロープを張っても、シャチはどうしてよいのか分からないでしょう。

いつまでたっても、ロープを超えることはできません。

できないたびに罰として電気ショックを与えていると、

いずれ、シャチはプールの中でとまり、動かなくなります。どうしていいか分からないからです。

ここには、育成がありません。ただ、罰だけがあります。

 

回答2では、シャチは、ロープを超えるたびに餌がもらえ、徐々に高いロープを超えます。ここには、シャチの成長が見えます。また、賞賛があります。

いずれ、シャチは高いロープを飛び越えるようになるでしょう。

 

できないことに目をやり、罰を与えても、シャチは望みどうりに育たないのです。

できることに目をやり、褒美(賞賛)を与えることで、徐々に目標を達成していくのです。

あなたは部下に、どんな目標達成を期待していますか?

高度な目標を望み、それが完璧にできてから誉めようと思っていませんか?

できない所にばかり、目が行っていませんか?

まだできないのか! いつになったらできるのか! 

注意ばかりして、部下を育てることを忘れていませんか?

これでは、目標に到達する前に、みんないやになって、目標達成を諦めてしまいます。

今の組織は、注意や罰によって、正しいことを気付かせようとしています。


最初から、高い目標を与えても、どうしてよいのか分からないのです。

目標に到達しないことに目をやるのでなく、

少しずつ、目標を達成し、本来の目標に近づいているところに目をやりましょう。

部下を育てると言うことは、少しずつ達成できる目標を与え、成長させてあげることです。

そして、最後には、当初できそうになかったような高い目標が達成できるのです。


経験不足の人、不安を感じている人、自信のない人には、罰を無くし目標をつくってあげることである。

赤ん坊でも同じである。

歩き始めると、親は興奮して応援する。

赤ん坊は喜んで、さらにがんばろうとする。

徐々に、歩き始める成長を、親は心から喜び、声援を送る。こうして、赤ん坊は育っていく。

最初から、歩くことを期待して、早く歩けと赤ん坊に言ったら、歩くのをやめてしまいます。


仕事1

目標を作らせる。

必要性、理由

部下と上司と両者の言い分が異なる。

部下が考えている仕事と、上司が期待していることがらが、一致していない。

そこで、何をしなければならないのか? 何について責任があるのか? 明確にすること。

80−20の法則で、望まれる成果の80%は、仕事の20%である。

よって、20%だけ目標設定する。

 

どのようにして、目標を達成させるのか?

自分の目標について、納得させる。

目標達成とはどういうことかを理解してもらう。

目標を、言葉や数字であらわす。

目標をしまわず、何回も読み直す。

目標の達成度合いを、毎日チェックする。

自分の行動が、目標達成と合致しているかチェックする。


仕事2

部下の話を聴く。

  あまり部下の話は聴かない。

  いつも部下の話を聴いている。

  どのように聴いていますか?

    耳で聞いている。

    耳で聞き、目を見ながら聞いている。

    耳で聞き、目を見て、心で聴いている.


仕事3

部下を見るとき、何を見ていますか?

1、部下がうまくやっているか見ている。

2、部下が失敗やミスをしていないか見ている。

 

1、うまくやっているところを見つけたらどうしますか?

  賞賛する。誉めてやる。

  どのように誉めますか?

  事前に、うまくやったときには誉めることを言っておく。

  その場ですぐに、誉める。

  具体的に何が良かったのかを伝える。

  どれだけうれしかったか、気分が良いかを伝える。

  組織にとって、どれだけプラスになっているか伝える。

  本人にも、その気分を味合わせてあげる。

  引きつずき、がんばるように励ます。

  部下の成長を心から望んでいることを伝える。

  握手やなど行動で感情を表す。

  部下の成功を心から支援していることを伝える。

  他に嫌なことがあっても、うまくやれば、一貫して誉める。

 

2、失敗を見つけたらどうしますか?

  指摘する。注意する。

  どのように指摘しますか?

  事前に、間違ったときには指摘することを言っておく。

  すぐに、事実を確かめる。その場で叱る。

  何が間違っているのか具体的に明確に分かるように教える。 逃げないように。

  怒っているのか?困っているのか?がっかりしているのか話す?

  何故そのような感情になっているのかを伝える。

  沈黙をおいて、自分の感情を相手に伝える。

  部下の味方であることを分からせる。

  怒るのは、部下に期待しているからであることを理解させる。

  怒るのは、人間としてでなく、行動に対してである。 自己弁護しないように。

  部下が有能であること(高く評価していること)を分からせる。

  腹が立っていなくても、ミスすれば一貫して怒る。

  同じミスをして欲しくないことを分からせる。

  注意が終われば、すべて終わる。

 

叱責の方法

相手にどういう間違いをしたのか話してあげる。

それについて、どう感じているかという気持ちを話してあげる。

相手が、人間としていかに大切であるか納得させてあげる。

問題は、行動であり、人間そのものが悪いのではない。

 

他人のために働く人間なんてない。

私は、みんながより働きやすいようにその進行過程で組織の利益になるような方法で助けるだけだ。

生産性は、結果である。

自分自身の気分が良くなった、結果として高まるものである。

成果への関心、業績達成、課題遂行、効率向上、生産性アップ と

組織の成員の満足、充実度、人間への関心、集団の維持、モラールの向上 は同時に達成できる。


人間の行動は、環境や条件と性格の関数として表現できる。

 B=f(E・P)

           B:人間の行動 

           E:環境や条件 マネジメントの方法

           P:性格

 

2002/02/01


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