ベトナミスト・ シンポ
 

  時:2001年7月11日(水)  19:00 〜            場  所:泰盛ビル 2階 会議室(天王寺区小橋町10−8)  
講演者:澤井清行氏(ベトナム美術評論家)        

テーマ『ベトナム絵画の伝統と今
近代以降のベトナム美術の流れを概観します。
小品(実物)の展示もあります。
スライドを使用した解説をおこなっていただきます。

<ベトナミスト・シンポ報告> 

 淀屋橋にある画廊「アート遊」の澤井さんによる、べトナムの現代絵画についてのお話とスライド会が行われました。
大阪駅構内のギャラリーでのヴェトナムの作家の展覧会、NHK 番組でのアジアの現代絵画の特集で見たべトナムの現代絵画作品、最近よく目にするなと思いきや、すべて澤井さんの仕掛けたものだったそうです。
 漆絵、木版画、絹絵などの伝統的な技法による作品や油絵などの作品を見せていただきました。漆(日本の漆に比べるとゴム質が多く、多少性質が違うようです)、ライスペーパー(食べ物のライスペーパーとは違い、日本の和紙と同じように楮−コウゾ−を原料とした紙だそうです)など、どれも素材は、私達の日本でも馴染みの深い素材でした。
 私の知る限りでは、同じアジアでもタイやインドネシアなどの現代の絵画は、その表現の仕方がとても直接的過ぎる感じがしたのですが、今回紹介されたべトナムの現代絵画の作品は全体にとても素朴で、絵画としても洗練されており、私達には受け入れられやすいように感じました。日本でも漆は伝統的なものとして存在しており、べトナムの漆絵のようにパネルに漆で描かれた平面作品もあるのですが、その多くは絵画としてみる以前に漆の工芸品という印象が強く、技法を駆使することに重点が置かれ、それによって表現したいことがよくわからないものも多々あります。しかし、べトナムの作家による漆絵は国民性もあるのか、おおらかに伝統と海外からの影響を受け入れていて、とても自然な形で作品が出来上がっているように思えました。それと同時にベトナムの活発な美術事情を垣間見ることができました。次回ベトナムへ行く時には、そういったポイントに視点をおいていろいろと見てみようと、課題ができました。                                                              (亀谷 彩)

                                     




*過去のシンポジウムについては、こちらをどうぞ!
 ・ 2001.5月シンポ(瀬尾佐和子さん講演)
 ・ 2001.3月シンポ(住村欣範さん講演) 
 ・ 2001.2月シンポ(今田ひとみさん講演) 
 ・ 2000.11月シンポHuynh Thanh Xuanさん講演)
 ・ 2000.9月シンポ(小林守さん講演)